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第11回/エラーは仕様です - アドベンチャーゲーム「ぴあす」(伊川浩平)

ファンタジー
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アドベンチャーゲーム「ぴあす」

アドベンチャーゲーム「ぴあす」準推薦
■製作者/伊川浩平(公開終了)
■容量/1.31MB

どこにあるかもわからない小さな島。その島で1人?暮らす関西弁を話す妙なうさぎ。彼がある日浜辺へ出てみると、1人の少女が倒れていた……。うさぎと少女の心の交流を描いた、心暖まるアドベンチャー。

ここが○

  • 心暖まるシナリオ。
  • プログラムを自作しているだけに、ちょっとびっくりする仕掛けも。
  • 個性的な登場キャラ。うさぎの妙に現実的な語り口が面白い。

ここが×

  • 絵のレベルは正直低い。昔のマイコンゲームのよう。
  • 画面切り替えが遅い。
  • 全画面でしかできない。

■エラーは仕様です

少々というか、かなり古めの作品ですが、良い作品なのでご紹介します。珍しく「ギャルゲー」ではありません(笑)。主人公は関西弁をしゃべるうさぎ。このうさぎが、何と言うか妙に現実的で、ヒロイン(?)のあゆきとのやり取りはなかなか笑えます。それでいてどこか優しく、クリアする事には「ええ奴や~」と思えるはずです。感情移入しやすいんですよね。「いい奴だ」ではなく、あえて「ええ奴や」です。プレイしていただければお分かりいただけるかと。

何せ、うさぎと少女の物語ですから、ギャルゲーにありがちな展開にはなりません。ていうかなりようがありません(当たり前)。シナリオの基本ラインは単純ながら、時々挿入されるカレンダーの画像や、うさぎとあゆきの楽しいけどどこかずれてる会話などがプラスに働いて、ラストシーンではちょっと感動させられました。そのラストもいかにもお涙頂戴ではなく、うさぎが淡々と語るのがとても印象的でした。感動も、押し付けられると醒めてしまうものですが、この作品にはそう言う事が全くありません。

また、それ以外の登場人物も個性的で面白いですね。特にうそつきライオンには笑わされ&びっくりさせられました。ああいう展開は、プログラムから自作された作品ならではですね。いやはや、だまされましたよ、見事に。プレイされる方は、不慮のトラブルがあっても、迂闊にプログラムを終了しないように願います(笑)。

この作品には情景や心情の描写が一切なく、すべて登場キャラの台詞のみで進行します。この手法、最初はどうかなと思ったんですが、読み進めると、心情描写をくどくどと語られるよりかえって良いような気にもなりました。物語のテンポの良さにも一役買っている訳ですしね。

難点は、やはり絵でしょうか。昔のマイコンゲーム(と言って分かる人も少ないか)のような絵で、お世辞にも上手いとは言えません。しかし、どこか可愛さも感じさせる絵柄で、プレイしているうちに「これはこれでいっか」という気になってしまったのも事実です。そして、システム周りは、さすがに少々古さを感じますね。画面切り替えもちょっと遅く、全体的にテンポがよろしくない感じ。もうちょっとさくさく動作すればもっと良かったんですけど。あとは、ウィンドウモードでもプレイする事ができれば良かったと思います。

決して洗練されているとは言い難いし、見た目もイマイチなんですが、容量も小さいですし、ちょっと心が暖まる「現代の童話」としてお勧めしたいと思います。
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