第134回/後味まろやか焼きそばノベル - ペヤングどらま館(まるか食品株式会社) - 日常
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第134回/後味まろやか焼きそばノベル - ペヤングどらま館(まるか食品株式会社)

日常
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ペヤングどらま館

ペヤングどらま館準推薦
■制作者/まるか食品株式会社(公開終了)
■容量/?

この世に生を受けた1人の子供。彼(彼女)はすくすくと成長して行くが、思い出の一番大事なシーンには、いつも「ペヤング」の焼きそばがあった。関東では絶大な知名度を誇る「ペヤングソースやきそば」をモチーフに、FLASHで創られた意外なほど正統派、かつバラエティ豊かな分岐を持つノベルゲーム。

ここが○

  • 主人公の性別が選べる。
  • 作り込まれたシナリオ分岐。
  • 短いながらも味わい深いストーリー。

ここが×

  • セーブ、既読スキップが出来ない。
  • 音楽が1種類しかないので、少々寂しい。
  • ペヤングの存在にあまり意味がない気がする(笑)。

■後味まろやか焼きそばノベル

またも数ヶ月のブランク。「NaGISAはやる気がないのか」と言われそうですが、久々に取り上げたのが、これまた「ノベルゲームをなめているのか」と言われそうな作品。ですがお待ちあれ。この作品を単なる色物として見ていると、意外なほど作り込まれた正統的な内容に、うならされてしまう事でしょう。まあ企業のサイトの作品で、言わば「看板を背負っている」んですから、中途半端な物を出す訳にはいかないでしょうけど。

この作品は、東日本では絶大な知名度を誇る、「ペヤングソースやきそば」の特別サイト内でプレイできる、FLASHを使用したWebノベルです。私は本来FLASHノベルは取り扱わないのですが、この作品はちゃんと分岐もあり、見ているだけではない純粋な「マルチシナリオノベルゲーム」ですので、取り上げました。内容も優れていますし。肝心のペヤング自体は、西日本ではほとんど知名度がないんですけどね。

出だしは、主人公の性別を選び、名前を入力するところから始まります。主人公は最初幼い子供ですが、段々成長していき、選択肢次第でストーリーは学園ものになったり、スポーツものになったりします。1回のプレイ時間は15分程度ですから短編ですが、分岐は豊富で、野球が出て来たりカメラが出て来たり、なかなか楽しませてくれます。何せ、最初に選ぶ主人公の性別で、既にシナリオが分岐しますから。女性を主人公にすると当然女性風のシナリオになりますが、これがまた結構面白いので、男性の方も女性主人公のシナリオをお試しになる事をお勧めします。

そして、ストーリーの要所で必ず「ペヤングソースやきそば」が登場します。そのせいでシナリオが少々シリアスさを欠いてしまう場合があるのは否めませんが(笑)、ペヤングに思い入れのある方ならば、きっと楽しめるのではないでしょうか。シナリオ自体が、意外にも(と言っては失礼ですが)丁寧に作られているので、ペヤングに思い入れのない私でも楽しめましたし。

ペヤングの存在は、言ってみればほとんど意味がない場合が多いのですが、この手の「昔ながらのジャンクフード」って、味それ自体より、「ペヤングを食べていたワンシーン」が思い出になっている場合が多いのではないでしょうか。駄菓子屋の他愛のない駄菓子と同じです。

そう言う意味では、この作品は、プレイヤーの思い入れを上手く刺激し、また商品を上手にPRする作品になっているだけでなく、ノベルゲームとしても遊び応えのあるものとなっていると言えます。シナリオが、ペヤングなしでも成り立つくらいよく出来ているのはもちろんですが、ペヤングの存在が、インスタントやきそばでいうところの、最後にかける「ふりかけ」のように全体を引き締めているのです。

立ち絵は全部実写ですが、この作品の雰囲気と上手くマッチしています。立ち絵、背景とも枚数は多く、グラフィックスなどはさすがに丁寧な仕事ですね。音楽が1種類しかないのがちょっと寂しい感じがしますが、短編ですからこれでありなのかも知れません。

難点は、セーブ、既読スキップと言った、最近のノベルゲームでは実装されて当たり前の機能がない事。特にこの作品は、短編とは言え結構本格的なシナリオ分岐を持っていますから、この2つがないのは少しきついものがあります。まああくまで「おまけゲーム」ですから、そこに文句を言うのは酷かも知れませんが。

短編ですしブラウザーでプレイできますから、騙されたと思ってプレイしてみてください。「こんなところに、こんな良質のノベルがあるなんて」と、意外な驚きがあると思います。

それにしても、これを作られた人も、まさかレビューサイトに掲載されるとは思ってなかったでしょうね(笑)。
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