第16回/我はワクラバ - 一籠の眼(真世丸) - 伝奇
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第16回/我はワクラバ - 一籠の眼(真世丸)

伝奇
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一籠の眼

一籠の眼準推薦
■製作者/真世丸(ダウンロード
■容量/9.8MB

ワンダーフォーゲル部に所属する主人公、長坂巡は部活で登る山の下見で遭難してしまった。出口を求めて彷徨う巡は、やがて人気のない寂しい村へたどり着く。そこで出逢った少女は……。アクションシーンの描写が光る、短編和風伝奇ノベル。

ここが○

  • 文章力は上々。
  • 展開のメリハリとテンポがなかなか良く、戦闘シーンの描写も上手い。
  • 登場キャラは少ないが魅力的。

ここが×

  • 守り神の立ち絵は夢に出てきそう(笑)。
  • 選択肢が最後の方にしかない。
  • プレイ時間の割りに容量が大きい。

■我はワクラバ

久々(でもないか)に新しいデジタルノベルのご紹介です。実は、紹介している作品以外でも結構あれこれやってるんですが、とてもじゃないけど感想を書け(以下略)。というか、最後までクリアする前に投げ出(以下略)。

さて、私は伝奇ものとかホラーが苦手です。ホラーは単に怖いのが嫌いなだけなんですが(笑)、伝奇ものは「ありえない」という描写が出ただけで引いてしまいます。映像の力を借りられるアニメや映画などならともかく、文章では「奇跡が起こり」とか「突如常識を超えた力が」とか「その時秘めた能力が発動し」とか出てきただけで辟易。

更に「輪廻転生」「憑依」なんて単語でも出てこようものなら、迷わずALT+F4コースです(爆)。なので、私はPCでも古くは『痕』とかからその手の話が苦手。同じ『ありえない』話でも、ドタバタなら何とか読めるんだけど……。こちらも古くは『きゃんきゃんバニーエクストラ』とかね。古すぎるか。

とか言いつつ、今回紹介の「一籠の眼」はいわゆる伝奇ノベルなのです。しかも、いきなり常人を超越した力を持つ少女が、村の守り神と戦うというもの。しかも、女の子の立ち絵はまだしも、守り神の立ち絵は(略)。

と、第一印象ははなはだ宜しくないんですが、読んでみたらこれがなかなか面白くかつ快適なのです。まず、短いなりにストーリーにはちゃんとメリハリがついてますし、文章力・文章のテンポも上々。一人称ですが押し付けがましいところもなく、キャラクター同士のやり取りの描き方も上手いです。

そして、戦闘シーンが入ってるんですがその描き方が上手いです。そもそも戦闘と言うものは主にビジュアルに訴えないと伝わらないもので、文章での描き方など、下手をするとただ冗長なだけの自己満足文になりがちです。が、この作品の戦闘シーンの描き方には感心しました。プレイ時間は40分ほどですが、40分という時間を十分に楽しませてくれました。一部で強引な展開も散見されますが、まあ許容範囲でしょう。

スクリプトはNScripterです。過剰な飾り付けはないですが、フリーウェアならこのくらいで上等でしょう。ただ、選択肢がほとんどないのはやはりポイントを下げてしまってますね。ギャグ選択肢や、その場の展開がちょっと変わるだけでもいいですから、もうちょっと前半に選択肢が欲しかったですね。

凄い良作と言う訳じゃなく、小粒な佳作と言う感じですが、この作品からは「可能性」を感じました。期待料込みで準推薦にさせていただきます。お話自体も結構楽しめましたしね。守り神ワクラバの立ち絵に萎えてしまわず(笑)、40分ほどをかけて最後まで読む価値は十分にあると思いますよ。
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