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第248回/ショコラでトレビアン - ふかこい(ふかこい製作委員会)

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ふかこい

ふかこい■制作者/ふかこい製作委員会(ダウンロード
■容量/46.7MB

主人公岩井一樹は、男の癖に可愛いものに目がないという、変わった趣味を持っていた。それをひた隠しに隠しているのだが、ある日クラスメイトの神津麗奈がつけていたストラップのマスコットに目を奪われる。バレンタインまでの1週間、一樹を待ち受けるドタバタ恋愛ドラマ。

ここが○

  • 今風で綺麗な立ち絵。
  • 要所を締める姉の久慈花。
  • 高品質で綺麗にまとまっている。

ここが×

  • 主人公が駄目人間。
  • サブヒロインの留美が可哀想すぎる。
  • 麗奈の過去の話を、もう少し前半から上手く絡ませられれば。

■ショコラでトレビアン

匿名掲示板2ch発のノベルは時々ご紹介していますが、どれもクオリティが高く、また独特の雰囲気があって(ついていけない事も多いですが)、優れた作品が多いです。この作品も2ch発の企画。何やら、バレンタインまでの2週間くらいで作ろう、という企画ものらしいです。2週間でこれだけの作品を作ってしまうとは、恐るべし。テーマがバレンタインで2ch発ですから、「ちょこっとループ」を思い出します。独特の2chチックな雰囲気はあまりないので、そこらはあまり意識せずに、ごく普通に楽しめる作品です。

まずこの作品が変わっているのは、主人公の設定です。何故か、マスコットなどの可愛いものに目がないという。この主人公が、ヒロインがたまたま携帯電話につけていた、レアもののマスコットに目をひかれるところから、話が始まります。この主人公と、男勝りで要所要所をずばっと締める、姉の久慈花が上手く絡んで、序盤からテンポよく読ませてくれます。

が、この主人公が相当な駄目人間だったりします(汗)。言動が腹立たしいとかではなく、一言で言えばKY(苦笑)。特に、可愛いものが好きなのでバレンタインに女の子達にチョコレートをくれという辺りのくだりは、どうにかならんのかと思いました。また、サブヒロインの留美に対する言動なども、「お前、それは男として駄目じゃないか?」と突っ込みたくなるものが。

そして、メインヒロインである麗奈にひかれる過程も、ちゃんと描かれてはいるんですが、少し弱いかなという感じがします。後半で明かされる麗奈の過去を、前半からもうちょっと物語に絡めれば面白かったのではないでしょうか。また、チョコレートが欲しいから麗奈とデートするという理由付けに、何だか無理がある気が。そうすると、そもそも主人公のキャラクターメイキングに若干の問題があるという気がしなくも……。バレンタインを前面に出すか、可愛いもの好きの主人公を前面に出すか、どちらかに的を絞った方が良かったのではないでしょうか。

そこにちょっと目をつぶれば、1時間ほどで読めるちょうど良いテキストに、きちんとメリハリのついた展開を楽しめます。ただ、サブヒロインである後輩の留美は、かなり不憫ですね。フリーノベルゲームで、「可哀想な女性キャラランキング」投票をやったら、上位入賞間違いないと思います(何)。一本道ではなく、麗奈エンドが2種類あるのに、留美エンドがないというのも謎。選択肢は少ない(2つ)ですが、留美エンドがないと知った時の私の落胆ぶりときたら(笑)。

いや、2カ所の選択肢のうち最初の選択肢が特に重要なんですが(もう一方も重要ですけど)、一方の選択肢で麗奈エンドを見たら、普通もう一方の選択肢だと留美エンドだと思うじゃないですか。なのに、どっちを選んでも結局留美が泣く羽目になるという。私も、ある選択肢では「ええ!? 留美選ばせてよ!」と言いたくなりましたし。あの展開で、一樹はノベルゲームプレイヤーのほとんどを敵に回したと思います(何じゃそら)。

立ち絵は、非常に今風で洗練されています。絵もしっかりしてますし、万人に受け入れられやすい絵柄ですね。選択肢でシナリオが分岐しますが、私はキモヲタに絡まれるシナリオの方が気に入りました。キモヲタの話し振りが本当に気持ち悪いので、上では文句を書きましたが、この時ばかりは主人公一樹の勇気に拍手です。

システムは吉里吉里。プレイ時間は1時間弱。選択肢は2カ所で、エンディングは、多分ハッピーエンド、ノーマルエンド、バッドエンドという位置づけでしょう。バッドエンドの主人公の駄目っぷりには、ちょっとため息をつきたくなりますが(笑)、全体としては綺麗にまとまった佳作だと思います。バレンタインという季節ではありませんが、気軽に読んでみてください。
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