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第35回/No music, no life - Brass restoration(Twindle drop)

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Brass restoration

Brass restoration■制作者/Twincle drop(ダウンロード
■容量/45MB

高校生の瀧口了は、天才的な打楽器奏者として高校の吹奏楽部で活躍していた。が、ある日電車での事故により、左腕を切断すると言う大怪我を負ってしまう。了は新たに音楽への情熱を取り戻す事ができるのか……。マルチヒロイン攻略型恋愛アドベンチャー。


ここが○

  • 丁寧に作られており、プレイ感覚良好。
  • キャラの立ち絵は綺麗で表情も豊富。ピアノだけで統一された音楽も雰囲気出ていて良い。
  • ボリュームたっぷりのマルチシナリオ。

ここが×

  • 選択肢に来てしまうとセーブできない(いや、本当はできるけど)。
  • シリアスなシーンなのに度を超したギャグでげんなり。
  • 更にはあまりにも過剰なマニアックネタでげっそり。

■No music, no life

マルチシナリオ、マルチヒロインのアドベンチャーってのは、製品版ではよくある典型的なギャルゲーな訳ですが、作るとなるとその手間は大変なものがあるでしょう。1本シナリオを書くだけでも大変なのに、それを複数。更に立ち絵やら何やら考えると、フリーでその手のものを公開されてる作者の方には頭が下がるばかりです。

今回ご紹介の「Brass restoration」が、まさにそのタイプの「マルチシナリオ、マルチヒロイン」のアドベンチャー。見た目から作りの丁寧さが伝わってきますし、グラフィックスや音楽も高レベル。特に(どうやらフリー素材のようですが)全編をピアノで統一した音楽は、とても良いです。選曲のセンスも良いですし、何より「音楽」がテーマのこの作品には、BGMが全てピアノと言うのは、実にイメージに合ってると思います。

と、ここからが本題なのですが、この作品ほど文章が強烈な作品は滅多に見た事がありません(苦笑)。主人公の言動は、典型的な「いわゆるギャルゲーの主人公」で、あの「Air」の主人公並みに所構わずボケまくってくれます。シリアスなシーンでもギャグをかましてくれるため、シーンによってはプレイしている私はとても背中が寒くなってしまう事に(苦笑)。

更にはそのギャグの内容ですが、いわゆるアニメ、ゲーム、特撮ネタばかりです。これ、元ネタが分からない人はプレイ開始後30秒で置いて行かれる事必至だと思うんですけど(汗)。更には、あまりにもばらまかれすぎ(「ちりばめられた」なんて可愛いもんじゃない)なマニアックネタには、その内容がほぼ全部分かる(笑)私でも、しまいにはお腹いっぱいになってしまいました。

とどめは、私が最も苦手とする「そんなキャラ、現実にはいるわけねえだろ!」とツッコミたくなるキャラクター達。後輩の小瓜は結構良いのですが、一番強烈なのは幼なじみの実梨。口癖が「にゅ、にゅう」。弁当は白ご飯だけ。更に途中の「卵焼き」ネタなどは、笑うを通り越して悶絶してしまった私がそこにいました(汗)。ゲームなんだから多少は良いと思うんですが、さすがに常軌を逸してしまってるような気が……。「I'm」の時も同じ事書いた気がしますが、威力は今作の方が遥かに上です(苦笑)。

ちょっとこれはやりすぎなんじゃないかなあ……と思います。取り上げているテーマは悪くないし、物語構成も(多少冗長なところもありますが)しっかりしてるのに、時と場合をわきまえないマニアックなギャグ連発のお陰で、シリアスなテーマが薄れてしまっている感があります。素性は良いお話だし、グラフィックや音楽も良くできてますし、素直な文章で綴ればもっと万人にその良さが伝わる作品に成り得たのに、非常に惜しいと感じました。特に、とある場面での主人公の言動は、あまりにも……。

とまあ、残念ながら万人にはお勧めできないんですが、その独特の文章を受け入れられ、大量のマニアネタを笑って流せる人(私は笑って流せなかったが、我慢する事には成功しました)なら、楽しめるんじゃないでしょうか。文章が特殊なため損をしてますが、丁寧に作られていますしシナリオ自体も良いお話ですよ。マルチシナリオはボリュームたっぷりですし、ギャルゲーやオタクネタに抵抗がない方はやってみてはいかがでしょうか。
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