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レビューというもの

ノベルゲームのお話
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私がNaGISA netでレビューを書き始めたのは、2003年です。その当時は、Twitterなどなく、ブログもあったかどうかというほどで、Web上で何かを発信したければ、自前でウェブサイトを作るしかありませんでした。私も、テキストエディターでこつこつHTMLを書いてページを作ったものです。今から思えば、大変な作業でした。

さて、フリーゲームのレビューを書くにあたっては、レビュアーは2つの方面に配慮する必要があると思います。1つは、プレイヤー側、もう1つは作者側です。作者側に配慮するとは、「あなたの作品をプレイしました。面白かったですよ」と伝える事であり、プレイヤー側に配慮するとは「この作品をプレイしました。いい作品ですからお勧めですよ」と伝える事です(どちらの要素もないならば、そんなレビューには存在価値がありません)。

作者側に配慮するならば、良かった点だけを書き、とにかく制作者の意欲を引き出すようなレビューがいいという事になります。実際、制作に携わった事があれば分かりますが、まとまったレビューを1つ書いてもらえると、もの凄く励みになりますし、それが好意的なレビューであればなおのことです。

ただ、お互い身内でほめあうようなレビューばかりだと、プレイヤーにはあまり配慮されていないという事になります。どれが面白い作品か分かりにくくなりますからね。

例えば、Amazonでどの商品も星5つで、褒めているレビューばかりだと想像してください。作家やメーカーは嬉しいでしょうが、これでは、購入者はレビューを参考にする事ができませんよね。フリーノベルゲームと言えど、遊んでくれるプレイヤーがあっての世界です。プレイヤーの方向を向いていないレビューばかりでは、新しいファンもなかなか増えにくいでしょう。

逆に、プレイヤーに配慮する場合、点数形式で一目で分かるようなレビュー形式がいいという事になります。Amazonや食べログはまさにそうですし、フリーゲームのレビューでも、そういう形式をとっているところはあります。しかし私は、(フリーノベルゲームにおいては)そういうレビューはあまり好みません。

一つには、趣味や好みの問題を避けて通る事ができないという点がありますし、また自作品に低い点数をつけられてしまうと、結構凹むものです。そしてもう一つ、そういう「採点式」「減点式」レビューだと、フリーならではの作品が淘汰されてしまう可能性があるということです。

文章も読みにくいし、立ち絵はないし、音楽もいまいちなんだけど、光るものを持っている、フリーならではの作品。こういう作品もいいもので、私も積極的に探したりしますが、採点式レビューだとそういう「難もあるが、光るものを持った作品」は、多くの人の目に触れなくなってしまいます。

特に、「シナリオ」「音楽」「グラフィックス」「操作性」など、要素別に採点するようなレビューもあるのですが、それだと、全要素に渡って高レベルの作品でないと高評価にならない事になってしまいます。そういう、物凄く手間をかけた、フリーとは思えない作品は、もちろん凄いと思いますが、私は、個人が趣味でこつこつ作り、見た目は地味ながら心に響くものがあるような、そういう作品をもっと広めたいのですね。

つまり、「フリーとは思えない!」という作品はもちろん素晴らしいのですが、「フリーならでは」という作品も、私は大好きなのです。フリーとは思えない作品は、フリーが商業の質を目指したものですから、商業作でも味わう事ができますが、商業が「フリーならでは」という質の作品は出せないでしょうから、まさにフリーでしか味わえない味ですからね。

そして、そういう作品でも評価されるとなれば、創作意欲がある人、物語を書いてみたい人が、気軽にこの世界に入って、作品を公開していけるようになるのではないかと思っていたりします。

レビューを休んでいる3年の間、フリーノベル界は衰退するどころか、あの頃より作品が増えている気すらしています。とても喜ばしい事だと思います。ただ、10年前と比べると、作品辺りのダウンロード数は、明らかに激減しています。Twitterで見たところでは、「昔の1/20〜1/30という印象」だそうです。

私も同感で、年々一昨辺りのダウンロード数は(ごくごく一部の話題作を除いては)減少していると感じます。私の「カレイドスコープ」は2万回以上ダウンロードされましたが、「弥生桜の空に笑え!」は8,000回、「ゆめいろの空へ」は2,000回。「エイトストーリーズ」は多分それより少ないと思います(「ななつぼし」は私が管理していないので、ちょっと分からないのですが)。

だからこそ、地味な作品でも拾い上げて、プレイヤーさんにも制作者さんにもメリットになるようなレビューを書ければなと、回らぬ筆をかってレビューを書いている次第です。そして、点数法ではなく「推薦」「準推薦」という方式にしているのは、制作者とプレイヤーの間をとった結果でもあります。何も評価がなく数百本のレビューがあっても、初めてこのブログを見た人は途方にくれるでしょうから(言うまでもないですが、無印は面白くないと言う意味ではありません。本当に面白くない作品は、取り上げることをしません。そこらは文章から汲んでいただければ幸いです)。

とにかく、作品数が増えた分、作品を探すプレイヤーさんにも、作品の反応が欲しい作者さんにも、ちょっとでも貢献できるようなレビューを今後も書いていければと思っています。
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