第442回/人恋しくなるイブの夜 - ××と過ごすクリスマス。(さつき晴れ) - 日常
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第442回/人恋しくなるイブの夜 - ××と過ごすクリスマス。(さつき晴れ)

日常
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××と過ごすクリスマス。

××と過ごすクリスマス。■制作者/さつき晴れ(ダウンロード
■ジャンル/クリぼっち回避ノベル
■プレイ時間/20分

親友に突然彼女ができたため、クリスマスイブを一人で過ごす事が確定してしまった冬馬。「クリぼっち」を回避すべく、冬馬は知り合いの女の子に声をかける。ちょっと生意気な妹、ケーキ屋の幼馴染、そしてクールな生徒会長。果たして冬馬はひとりぼっちのクリスマスを回避できるのか? 短時間で気軽にプレイできる、マルチエンドノベル。

ここが○

  • 立ち絵、1枚絵が可愛らしい。
  • しっかり描き分けられている3人のヒロイン。
  • ちょっと温かい気持ちになれたり、にやにやできたりするラスト。

ここが×

  • 字が小さすぎてちょっと読みにくい。
  • この長さでヒロイン3人なので、流石にちょっと展開が早すぎる。
  • 色々あまりプレイしやすくない。

■人恋しくなるイブの夜

かなり長い作品が2本続いたので、今回は短編作品です。テーマはまたもクリスマス。「妹のコミュ力が皆無な件。」の作者さんの作品です。前作同様、立ち絵は個性的で非常に可愛い絵です。絵も物語も自分で描く作者さんって時々いらっしゃいますが、自分のイメージ通りの絵にできるわけで、羨ましいですね。

この作品は、クリスマス直前の学校が舞台。親友に彼女ができてしまい、クリスマスを一人で過ごさなければならなくなった主人公の相葉冬馬が、それを回避すべく妹のすず、幼馴染の聖花、生徒会長の早雪の誰かに声をかけるという流れです。選択肢で分かりやすく分岐するので、攻略は全然難しくありません。

××と過ごすクリスマス。生徒会長の早雪ルートでは、冬馬の甲斐性のなさを味わえます(笑)。まあ、見た感じ中学生くらいというところでしょうから、あまり格好をつけすぎるよりこの方がいいのでしょう。背伸びせずに正直に早雪と接する様子は、微笑ましいです。ラストは、ギャグ漫画みたいなハッピーエンドで、早雪の可愛さが存分に発揮されていますが、一つでも早雪がちょっと冬馬に興味を持つに至ったイベントでも入れてみれば良かったかも知れません。

幼馴染の聖花ルートは、これまた後半が少し唐突なのですが、立ち位置が幼馴染ですし、物語も短いですから、ありな範囲の展開だと思います。早雪ルート同様、何かワンクッションが欲しかったような気もしますが、聖花の可愛らしさがこれまた十分に表現されており、短編として魅力的な物語だと思います。

妹のすずルートは、一番無難な展開です。前作「妹コミュ」と違って、パワフルで少し小生意気な妹ですが、冬馬との掛け合いは面白く、仲の良さを感じさせてくれます。実はすずルートをクリアすると、全員のエンディングを見ていなくても後書きが読めてしまいます(笑)。まあ、全員分を読了していない場合は、そこでセーブしておきましょう。

短いながらも、3人のヒロイン(1人は妹ですが)は絵も文章においても、しっかり描き分けられており、この短さでもしっかり個性を出せています。文章でも、くどすぎない範囲でコミカルに個性を演出できていて、嫌味がないのがいいですね。ただ、文章のフォントサイズが妙に小さく(ふい字かあずきフォントか、その辺りのフォントだと思います)、ちょっと読み辛く感じました。

それと、ティラノスクリプトで作られているのですが、マウスホイール下でのテキスト送りができなかったり、マウスホイール上でのログ読み返しができなかったり、また既読スキップができなかったり(無条件スキップならできる)、初期のNScripterより遊びにくい仕様です。スキップで、背景エフェクト等を含めた高速スキップができない上、一度スキップに入ると、選択肢を選んだ後も勝手にスキップされます。ティラノの作品ってそういう挙動の作品が多いですが、2、3年前の作品のようですから、その頃はそういう仕様だったのかも知れません。

3人のヒロインの物語は、シナリオの長さから言っても、捻ったところは全然ないのですが、キャラの個性を上手く生かして、ちょっと温かい気持ちになれたり、ちょっとにやにやできたりする、いいラストを見せてくれます。物語の密度としては「妹コミュ」よりは薄いのですが、キャラクタードラマとしては、この短さでもしっかり楽しめる要素を盛り込んでいます。

上記のようにツールに起因する遊びにくさはあるのですが、プレイ時間20分の短編ですから、そこまで気にはならないと思います。エンディングは4種類です。気軽にプレイできますし、絵を見て気に入ったのであれば、個性的なヒロインと織りなすちょっとしたクリスマスの物語を、きっと楽しめると思います。季節外れの今こそ、こういう物語をプレイして、ちょっと涼しい気分になるのもいいかも知れません。
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