第447回/夏は絆を試される季節 - Trust or(旗屋) - 学園・青春
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第447回/夏は絆を試される季節 - Trust or(旗屋)

学園・青春
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Trust or

Trust or■制作者/旗屋(ダウンロード
■ジャンル/高校生夏休み肝試しノベル
■プレイ時間/25分

夏休みの学校行事、肝試し大会。無事にクリアすれば課題が免除になるという。多夏は、幼馴染の美春に無理やり誘われ、友人の冬樹、萩と共に、嫌々ながら参加する事に。校内には、学校の七不思議をモチーフにした謎が仕掛けてあるという。多夏達は、無事に肝試しをクリアできるのか。そして美春が多夏を誘った意図は?

ここが○

  • 美麗な立ち絵。
  • リズミカルに読める展開。
  • 手軽に味わえる肝試しの雰囲気。

ここが×

  • この長さにしてはキャラが多すぎるような。
  • もう少し謎の歯ごたえがあれば。
  • 呆気ない終わり方。

■夏は絆を試される季節

またもや夏をテーマにした作品です。とは言え、公開されたのは夏ではないようです。この作品は、夏休みの高校の、学校行事として行われる肝試し大会がテーマです。主人公が、幼馴染に無理やり誘われて、友人達と肝試しに参加するところから物語が始まります。

登場人物は、主人公の多夏と、幼馴染の美春、多夏の友人の冬樹と、美春の友人の萩。メインはこの4人です。4人が学校を巡って、実行委員が仕組んだ謎を解いて進むというスタイル。立ち絵がかなり綺麗です。もう少しアップで表情をしっかり見せてほしかったような気もしますが、サブキャラにも全員立ち絵が用意されており、短編としてはかなり贅沢な仕様です。

Trust orただ、短編にしてはちょっと登場人物の数が多いような気もしています。この物語は、どちらかと言えば、物語展開がどうというよりも、肝試しというシチュエーションをキャラクター達が楽しむという、主にやり取りを読むタイプの作品です。なのですが、尺が短いため、登場人物が多くてやり取りの魅力が伝わりにくいんですよね。多夏と美春だけ、とは言いませんが、少しキャラクターを絞った方が、もっと切れが良くなったような気がします。

さて物語は、学校に入る前に実行委員による、ヒントを記したメモが手に入り、それを元に目的地を探して移動し、そこでまた次のメモを入手するという繰り返しです。このヒントというか謎が、あまりに直接的というか、そのまんまなものがほとんどで、登場人物達も苦もなく謎を解いてしまうので、そういう意味での読み応えが薄いです。ここにもう一捻りが欲しかったですね。「参加者の中にサクラが」とか、落下した人物なども、結局良く分からないままですし。

また、肝試しではあるのですが、怖さを感じさせるような演出もほとんどありません。ほとんどヒントを書いたメモと、ちょっとした仕掛けが置いてあるだけなので、これでは高校生は怖がらないでしょう。実行委員の皆様には、もう少し気合の入った仕事をお願いしたい気がしました(笑)。

文章は会話文主体ですが、整っていて読みやすいです。登場人物が多いと書きましたが、ちゃんと性格分けも出来ていて、描写も上々だと思います。また、展開は飛ばし気味ではあるのですが、リズミカルで気持ちよく読めます。学校の地図画像や、立ち絵の動きを伴った演出など、そういう点では凝った作りです。

そして、幼馴染の美春が多夏を誘った理由が、ラストで明らかになります。ここはもう少し、作中で言及が欲しかったところです。ラストにこれを持ってくるという事は、これが正にこの作品のテーマであるはずなのですし、中盤までの会話でいくらでもそれくらいの伏線を張る余裕はあったと思うのですが……。ここを一工夫すれば、この尺の短さでも、より読後の満足度が高まったと思います。ラスト自体は綺麗ですので、余計そう感じました。

選択肢は結構出てきますが、エンディングに関わるのは最後の1つだけです。そのエンディングは2種類。グッドエンドとバッドエンドです。最初の選択肢は、エンディングには関わりませんが、校内を回る場所が少し変わります。後の選択肢は、その場の展開が変わるだけのようです。短編ですし、全部の選択肢を試しても、大した手間ではありませんから、コンプリートしてしまいましょう。

ツールは吉里吉里です。プレイ時間は、既読スキップを使えば、全選択肢を試しても30分かからないと思います。ゲームフォルダーの中には、おまけも色々入っていますが、せっかくですので、クリア後に見ましょう。おまけのbeforeストーリーは、本編に入れても良かった気もしました(おまけ画像で、主人公達の制服画像もある事ですし)。肝試しだと思うと少々物足りない感もありますが、キャラのやり取りを楽しむ夏の学園ものとすれば、キャラ同士の軽妙なやり取りを楽しめると思いますよ。
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