第481回/六人で挑む七不思議 - 神無月の夜 ~why they die 0~(Sky Horizon) - ホラー
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第481回/六人で挑む七不思議 - 神無月の夜 ~why they die 0~(Sky Horizon)

ホラー
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神無月の夜 ~why they die 0~

神無月の夜 ~why they die 0~■制作者/Sky Horizon(ダウンロード
■ジャンル/パラレル学校ホラーノベル
■プレイ時間/3時間

霧ヶ峰学園に通う、松谷希罹也と仲間たち。文化祭を目前にして、今日も楽しく過ごす毎日だった。その文化祭も盛会のうちに幕を閉じるが、その翌日から仲間たちが1人、また1人と失踪していく。ついには希罹也本人も……。そして霧ヶ峰学園に伝わる「七不思議殺人事件」。言い伝えとの関係は? 希罹也たちは無事帰ってこれるのか?

ここが◯

  • 楽しい日常描写。
  • その日常描写と後半のホラーシーンの落差。
  • 個性豊かなキャラクター達。

ここが×

  • プロローグが長過ぎるのでは。
  • 伏線の張り方が不十分で、ラストに唐突感。
  • フラグ周りの致命的なバグ。

■六人で挑む七不思議

私は時々、定期的に少し古い作品を探しに行きます。最近のフリーノベルゲームは、新作の登場ペースが物凄く、新作で出してもすぐに忘れ去られてしまいます。なので、よほどの話題作でもない限りは、公開から少し経つと、全く知られないまま埋もれてしまうのですね。

しかし、ノベルゲームを一作作るのにどれほどの労力がかかるのかを考えれば、簡単に多くの作品を埋もれさせてしまうというのは、惜しい事です。レビュアーの端くれとして、そういう作品を一つでも多く拾い上げ、ご紹介していく事で、少しでも新作以外にもスポットが当たるようになれば、嬉しい限りです(時々、地味な作品を集中的に探して取り上げるのも、そういう理由です)。

神無月の夜 ~why they die 0~さて、この作品の主人公は中学生のグループです。合計6人。リーダー格の希罹也、お調子者の信次、お坊ちゃんの幸彦、希罹也の幼馴染の真冬、優等生の香、ちょっとオタクの由乃の6人。人数は多いのですが、少し大げさめにちゃんとキャラクター分けがされており、混乱は感じませんでした。この6人が、序盤は来たる文化祭へ向けて色々やっていきます。

面白かったのは、彼らの部活(ゲーム部、らしい)で「シンパシー」というゲームを行った時。このシーンは、言ってみれば物語の進行上は何の関係もないエピソードなのですが、それぞれのキャラクターがよく出ており、とても楽しく読める一場面でした。またその後の文化祭のシーンも、イベントとしては他愛のないものですが、6人のキャラクターの掛け合いがとても面白く、前半は学園ものとしてとても楽しめます。

が、実はこの前半は「プロローグ」なんですね(ちゃんとそう表示されます)。物語の主眼は実は後半。希罹也達6人は、霧ヶ峰学園の別世界に囚われてしまい、そこからの脱出を目指す事となります。この後半は、マップをクリックして探索する、アドベンチャータイプのシステムに変化します。

明かりの付いていない学校を探索するという事で、結構雰囲気のあるホラーものなのですが、如何せんプロローグと題した前半が長すぎやしませんでしょうか(プレイ時間の半分くらいがプロローグだと思います)。その上、後半での鍵となる大事ないくつかのポイント(校長先生がどうとか)について、前半でほとんど伏線が張られていません。これでは、カタルシスをプレイヤーに感じさせるべきラストで、「事件は解決したものの、どうもすっきりしない」のは致し方のないところです。

もう1つ、致命的な欠点があります。それは、フラグ立ての問題と思われますが、例えばいくつかセーブしておいて、後半で特定のキャラクターが死んでしまうような選択肢を選んでしまうと、他のセーブポイントのデータも、全てそのキャラクターが死んでいる事になってしまうのです。そのキャラクターが助かるような選択肢を選んでも死んでいる事にされた時は、絶句してしまいました。

もしかしたら、フラグをグローバル変数で使ってしまっているのかも知れません。このため、エンディングを全部見ようと思ったら、都度最初からやり直さないといけないという……(汗)。一応、私が発見した回避方法です。後半が始まったらすぐにセーブしておき、一度クリアしたら「envdata」を削除してください。その状態でセーブポイントから再開すると、上記のような問題は起こりません(それでも結構面倒ですが、envdataを削除すると全てのフラグがリセットされると思われるため、後半開始すぐにこれを行った方が多分無難です)。

と、欠点もありますが、キャラクター同士のやり取りは非常に楽しく、学園ものとして十分楽しめます。ちなみに、エンディングでは歌付きの曲が流れるのですが、トゥルーエンドの曲は「罪咎オペレッタ」のエンディング曲と同じで、ちょっとのけぞりました(「魔王魂」の素材曲です)。こちらの作品の方が2年以上前に出ているんですが、歌付きの素材曲なんて限られていますから、時々こういう事が起きますね。

ツールはNScripterです。エンディングは、グッド、ノーマル、バッドの3種類です。プレイ時間は、上記の裏技と文章スキップを使って、全エンディングクリアまで3時間でしょう。この作品、続編も「3」まで作られているようですので、時間があれば続きもプレイしてみるつもりです。ホラーものとして構えて読むのではなく、キャラ同士の掛け合いと楽しむつもりで、肩の力を抜いてどうぞ。
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