第516回/僕らもそうさ君が好きだよシシャ - 死者の混ざったハロウィンパーティー(ろかろえぽん) - 探索・謎解き
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第516回/僕らもそうさ君が好きだよシシャ - 死者の混ざったハロウィンパーティー(ろかろえぽん)

探索・謎解き
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死者の混ざったハロウィンパーティー

死者の混ざったハロウィンパーティー準推薦
■制作者/ろかろえぽん(ダウンロード
■ジャンル/ハロウィン死者探索ADV
■プレイ時間/45分

ハロウィンの日、友人達と見知らぬ人ばかりの仮装パーティにやって来たデイビッドだが、なんとこのパーティの中に、本物の死者が1人いるという。死者は生きている人間を食らうらしい。デイビッドは、一緒に参加したガイバー、マカドニと共に、誰が死者なのか探るべく動き始める。人間関係の描写が暖かい短編探索ADV。

ここが○

  • 人間関係の描写がいい。
  • 心が温まるラスト。
  • 手がかりや人物の情報がいつでも見られて親切。

ここが×

  • 謎解き好きな方なら簡単過ぎるかも。
  • キーボードでしかプレイできず、操作性はいまいち。
  • 登場人物が多くて活躍しきれていないキャラも。

■僕らもそうさ君が好きだよシシャ

私はあまり謎解き系のアドベンチャーは取り上げないのですが、ハロウィンという事もあり、今回はご紹介いただいたこの作品です。ハロウィンって、日本でもやるようになったのが最近過ぎて個人的にはほとんど馴染みがない上に、色々問題になる事も多いようで(東京の渋谷とか……)、個人的には廃止してもいいイベントのような気もするのですが(笑)。

が、この作品の舞台は日本ではなく外国なので、変な違和感はありません。ハロウィンパーティに招かれたデイビッド、ガイバー、マカドニの3人が、会場の屋敷に行ってみると、参加者は皆知らない人ばかり。ところが、そこに1人本物の死者が混ざっていると聞き、一同は騒然。デイビッド達3人は、誰が死者か突き止めるべく、屋敷内を探索する事にするのですが……という内容です。一見ホラーっぽいですが、全くホラー要素はありません。

死者の混ざったハロウィンパーティーこの作品はノベルゲームではなく、探索アドベンチャーです。主人公の3人以外にパーティに参加しているのは10人。子供から大人まで年齢層も幅広く、男女も入り混じった個性的なメンバー。この中の誰かが死者だと言う事で、聞き込みをしたり手がかりを探したりしなければなりません。時々、カーソルで画面内をクリックする、FLASH脱出ゲームのような探索シーンも入ります。

実はこの作品、Wolf RPGエディターで作られているのですが、そのせいかなんとマウスが使えません。通常シーンならそれでもあまり不都合はありませんが、探索シーンでもカーソルキーを使ってこつこつ画面内をクリックせねばならないのです。これはちょっと操作性が良くなく、ストレスの元です。一応、ゲームパッドを繋げばキーボードよりは操作性が良くなりますので、パッドをお持ちの方は使ってみてください。

操作性はいまいちなのですが、システム面は良くできています。聞き込みや探索の結果、人物の情報を得たり手がかりを得たりすると、それが記録されていき、いつでも確認できます。しかも、未解決の手がかりには「未解決」と表示され、それが解決すると情報がちゃんと更新されます。これは非常にプレイヤーに優しい、親切設計です。謎解き系のゲームでこう言う配慮は大変有難いですね。

登場人物は、主人公達を含めて合計13人。短編探索ADVとしてはかなり多いのですが、意外にもしっかりとキャラクター付けがされています。ポニンやゴドバーム、ライトと言った男性キャラが、特に個性的で物語を引き締めていたように思います。ただ、メメロンだけはほとんど活躍の場がなく印象が薄いキャラクターでした。まあこの長さでこれだけ多くの登場人物がいるのですから、少々印象の薄くなるキャラが出るのも仕方ないかも知れませんが。

そして、親切設計のためもあって、謎解きとしての難易度が高くありません。死者が誰かという事だけを考えてプレイすれば、下手をすれば序盤で答えが分かってしまうかも知れません。が、私はこの手の作品ではあまりそういう事を考えずに、流れだけを追う方なので(ミステリーを読んでも、ほとんど「犯人は誰だろう」などとは考えずに読みます)、終盤まで純粋に楽しめました。何より、登場人物達の交流が温かいのがいいです。ジェイミーとかロイドのエピソードが、特に好きです。

逆に、歯応えがある謎解きを求める方には、ちょっとその点ではいまいちかも知れません。しかし、短編物語としては、探索ADVの中にしっかり物語としての起承転結も盛り込んでおり、十分楽しめるストーリーでした。エンディングがとても好きです。何と言っても、エンディング曲の「シーシャシーシャ」が、しばらく耳について離れません(笑)。そこらも含めて、いい意味で日本っぽくなく、ハロウィンというテーマによくマッチしていました。

ただ登場人物達が、死者の疑いをかけられた人に対して、「燃やしてしまえ!」などと迫るシーンは、結構怖いのですが……(笑)。でもそこら辺が、外国の童話にも通じる一種の残酷さもあって、私はこの作品の雰囲気には割と合っていたのではないかと思います。

プレイ時間は、一切迷わなければ30分ちょっとだと思いますが、やはり45分くらいはかかると思います。操作性はあまり良くないのですが、短編の探索ADVとして、ストーリー、特にエンディングがとても良くできていて、ラストはしんみりさせられます。ちょうど今日がハロウィンですし、人に迷惑をかけたりせず、このゲームでひっそりと楽しんでみてください(笑)。
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