第529回/夕暮れの校舎の光と影 - 学園ライト!(ごいしはまぐり) - 学園・青春
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第529回/夕暮れの校舎の光と影 - 学園ライト!(ごいしはまぐり)

学園・青春
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学園ライト!

学園ライト!■制作者/ごいしはまぐり(ダウンロード
■ジャンル/光と影の青春ノベル
■プレイ時間/15分

ある日、いつものように担任教師の横川は出席を取っているのだが、クラスメートの田中が突然学校に来なくなった。汐里と青葉は不審に思うが、下校中の2人の前に、突然立ちはだかる「影」。青葉は汐里を逃し、一人影に立ち向かう。影の正体と、そして黒幕は一体誰なのか。一見学園ラブコメ風だが、意外な青春群像劇が繰り広げられる短編学園物語。

ここが○

  • 読み手の予想を裏切る意外な展開。
  • 絵が個性的で可愛い。
  • 登場人物達の感情のぶつかり合いが、戦闘シーン演出とよく合っている。

ここが×

  • タイトル画面から設定画面に入れず止まってしまう。
  • 運任せな気がする戦闘。
  • 色々と説明不足な気がする。

■夕暮れの校舎の光と影

フリーノベルゲームを選ぶ時って、スクリーンショット(画面写真)を見て、おおよそこんな作品だろうと当たりをつけ、自分の好みの作品をプレイする事が多いと思うのですが、今回の作品は、かなりの短編でありながら、見た目と内容のギャップに意外な思いをさせられました。画面を見ると、よくある学園ラブコメに見えるのですが、ちょっと捻りのある展開を見せてくれる物語です。

冒頭はヒロイン達の日常会話で幕を開けます。元気系の卯月汐里と、ロングヘアの山崎青葉、それに男子生徒の志澤誠也がメインの登場人物です。そして、担任の横川先生がクラスメイトの田中が学校に来ていない事を確認します。その時点では特に誰も気にせず、体調が悪いのだろうくらいで先に進むのですが、帰宅しようとした青葉と汐里の目の前に、謎の「影」が現れ、展開は一変します。

学園ライト!この「影」、表示が絶妙に崩れて(?)いるので、最初はバグか何かだと思ってしまいました(笑)。別にバグでも不具合でもないので、ご安心ください。そしていきなりRPG風の戦闘シーンに突入します。この戦闘シーンの結果でシナリオが分岐するので、戦闘シーンの前にセーブしておきましょう。

この戦闘シーン、通常攻撃と、命中率は下がるものの攻撃力が高いカバン攻撃を選択できます。が、あまり差が感じられず、更に戦闘自体もほとんど運任せで戦略性がありません。なので、何度やっても勝てなかったりする場合も多々あります(回復アイテムで回復する体力の量も、かなり運に左右されます)。勝てないなら勝てないなりの展開をしますのでそれはそれでいいのですが(逆に、展開上負ける事が必要な場合も)、ここは一工夫あってもいいのかな、と思いました。

「影」の存在の意味は、もちろん物語が進むと明らかになります。その過程で見せてくれる青葉の優しさは、今作一番の見所でしょう。意外な人物が黒幕なので、驚かされるかも知れません。ただ、短編ですから仕方ない面はあるのですが、色々と説明不足なところが目につきます。黒幕の意図や、影を生み出した方法にしても、詳細に説明される訳ではありませんので、少しすっきりしないものは残るかも知れません。

ちなみに、途中で主人公の名前を入力する場面があります。そこで何も入力せずに空白のまま決定ボタンをクリックすると、主人公が名無しになります。名無しの場合は、何か既定の名前を用意しておいても良かった気がします。また、タイトル画面で「コンフィグ」をクリックすると、そのままゲームが止まってしまいました(ダウンロード版でも、ブラウザー版でも)。なので設定は諦めました。短編なので気になるほどではないのですが。ただ、エンドクレジットが飛ばせないんですよね。複数回数のプレイが前提のマルチエンドの作品ですから、飛ばせた方が親切のように思いました。

主人公は、ヒロインの青葉を支える立ち位置で、台詞を発する事もなく、ほとんど見ているだけです。あくまで、青葉の側で彼女の行動を支えるという立場ですが、せっかく名前まで入力させるのですから、主人公にも何か活躍の場があってもいい気はしました。現状だと、結構主人公はいてもいなくても、物語にあまり影響がないような気もしますので……。

少し語り足りないところのある物語ではあるのですが、登場人物達のありのままの感情がぶつかり合う様子は、なかなか見応えがあります。そういう、感情のぶつかり合いを表現する上では、RPG風の戦闘シーンは、演出としても表現としても、結構マッチしている気がしました。トゥルーエンドへと向かう一連の流れは、戦闘シーンを上手く逆用して効果をあげていたと思います。

ツールはティラノスクリプトです。エンディングはトゥルーが1つにバッドが4つ。上に書いたように、戦闘シーンが割と運任せなので見にくいエンディングもあると思いますが、トゥルールートには自然にプレイしていれば導かれるようになっていますので、親切設計でもあります。設定ができないなどのちょっとした難はありますが、特にプレイしにくくはありません。短い時間で軽く読めますので、一風変わった学園ものをプレイしてみたい方は読んでみてください。
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