自作ノベルについて語る - エイト・ストーリーズ(2) - ノベルゲームのお話
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自作ノベルについて語る - エイト・ストーリーズ(2)

ノベルゲームのお話
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エイト・ストーリーズさて、「エイト・ストーリーズ」のお話第2回(未プレイの方は是非ダウンロードを)。この作品は、タイトル通り8本のシナリオが収められています。(私のシナリオを除いて)いずれもレベルの高い物語が揃っており、システム面も非常に作りこまれています。今でも自信を持ってお薦めできる一作です。何せ、私が「推薦」をつけた作品ですから(笑)。

8作のシナリオは、構想段階から綿密にすり合わせを行いました。展開が被ってしまっては大変ですからね。ライターさんの手腕もあって、大変バラエティに富んだ物語が揃ったと思います。

まず、私が書いた共通ルート。「君望」という話もありますが(笑)、書く時に気を付けたのは、「なるべくどんな話にでも繋げられるような、広げられるような出だし」という事で、ああいう風になりました。結果、かなり色々な物語ができてきましたので、それなりにもくろみは成功したのではないかと思っています。

何せ、事故が起こって響が死んでしまったのが2シナリオ、事故で響が入院したのが3シナリオ、響が事故に巻き込まれなかったのが1シナリオ、事故に遭ったのが実は史だったのが1シナリオ、そして事故そのものがなかった事になっているのが1シナリオ。ここからして既にこれだけ違いますからね。

8本のシナリオのうち、一番最初に上がってきたのは、栗桐文輝さんの「半透明パレット」でした。サブキャラクターの珠子を上手く絡ませ、コメディチックに料理しつつ、随所にいい具合にスパイスの効いたお話でした。このシナリオを読んだ時に私はまだ一文字も書いておらず、頑張らないとと、身が引き締まる思いになったものです。

珠子は可愛らしく、メンバー間でも人気のあるキャラクターでしたね。実はメインキャラクターのはずのゆかりが、どのシナリオでも結構酷い扱いだったのですが(笑)、反面サブキャラクター(珠子とかゆなみとか)は非常に生き生きしており、一プレイヤーとしてもこの辺りはとても楽しめました。そしてこのシナリオでのゆかりの台詞、「兄は、その、死んでませんか!?」は、全シナリオの中でも屈指の名台詞だと思います(笑)。

あいはらまひろさんの「Edge of the world」。このシナリオが上がってきた時は、あまりにもあいはらさんらしくない内容だったので、かなり驚きました。これは、読まれた方もそうだったのではないでしょうか。個人的には、あいはらさんのこのルートを読めただけで、この企画の価値があったと思っています(笑)。

ちなみに、1枚絵が最初に完成したのがこのルートです。ラストの、ひまわり畑の中で笑顔を浮かべる史。あのシーンは、私も大変好きな場面です。

エイト・ストーリーズケイトーさんの「Without you」は、逆に、期待していたケイトーさんらしさが存分に発揮された物語です。このルートは、響をはねてしまった相手が主人公になるという、全8ルートの中でも異色の展開です。前半はなかなか重い展開をしますし、ゆかりはキレて報告して終わりという影の薄さですが(笑)、史&響、そして昌之&ゆなみという2組のカップルが、上手く絡みあって、とても読後感の爽やかな物語でした。他のルートではあまり立ち絵が出てこない、主人公の史の立ち絵がふんだんに使われているのも特徴です。

なお、ライター達がこのルートを読んだ時の合言葉は、「ゆなみは渡さん!」でした(笑)。毎週行われた打ち合わせSkypeチャットでも、ゆなみは大人気でしたね。

おかゆさんの「彼女達は兄の夢を見るか?」は、私がこの作品の中で一番気に入っているルートです。唯一、響が完全に死んでしまっているシナリオですが(「死神女の綺想曲」でも死んでますが、こちらはその事実が曲げられるという展開になりますから)、史とゆかりの微妙な関係の描き方が絶品です。

8ss4.jpg特に、途中でゆかりが史の悪口を言う佐々木さんに激昂するシーンが大好きなのです。また、また左の画面写真のシーン、ラストの1枚絵とその演出が最高です。この作品はいいシナリオばかりなのですが(私のシナリオ除く)、このルート単体でも、私は「推薦」に値すると思っています。

このルートのもう1つの売りは、何と言っても加地先輩ですね。ある意味、ゆなみ、珠子を超える一番人気のキャラクターと言っても過言ではありません(笑)。打ち合わせチャットで、ネタにされたキャラナンバーワンでした。

響が死んでしまうルートのもう1つ、藍恋さんの「死神女の綺想曲」。伝奇というかファンタジー風の展開で、序盤からなかなかぶっ飛んでいます。実はこのルートには、私の故郷下関の写真が結構出てくるのです。ライターの藍恋さんに依頼されて、私が写真を撮りに行ったりしたんですよ。

他のルートと違い、和服姿の史が上手く活用されていたのがこのルートの特徴です。ラストの史vs.史の場面、そして何より決着のつき方がとても見事でした。個性的なサブキャラクターが多いルートが多いんですが、このルートのサブキャラも類にもれず。史とのやり取りは軽妙で楽しく読めましたね。

エイト・ストーリーズぶっ飛んでいると言えば、何と言ってもAura911さんの「北〇芝居」。最初から最後までぶっ飛びまくり。特に、エンディング(?)の「5人いる」を最初に聴いた時の衝撃は忘れられません。Auraさん流のテンポがよく笑えるテキストと、相変わらずハイセンスなFLASHによるアニメーション。こんなのは他の誰にも真似ができません。

そして八久斗さんの「Novelers' materialにようこそ」。サスペンス調の、ちょっとヤンデレが入ったゆかりがメインで取り上げられる物語です。八久斗さんらしい物語だと思います。ゆかりのキャラが立っている事では「彼女達は兄の夢を見るか?」と双璧ですし、史がゆかりを追い詰めるシーンは、大変見応えがありました。また、マスターが非常に良い味を出していましたね。

あとは私の「恋はメビウス」。一度はループものを書いてみたいと思って、頑張って作った物語です。まあまあかなとは思っているのですが、唯一の後悔は、私のルートだけ「共通ルートで登場したキャラしか登場しない」のです。1人でいいからオリジナルキャラを出しておけば、全員クリア後のきりかさん(絵師)のおまけで、私のオリジナルキャラを描いてもらえたのに、と大後悔しました(笑)。

と、合計8ルート。改めてざっとプレイしてみましたが、贔屓目なしに見ても楽しめる作品だと思います。システム面も物凄く作り込まれており(Auraさんとおかゆさんの手によるものです)、吉里吉里の売りである超高速スキップもあって、非常に快適にプレイできます。

制作中のSkypeチャットは、わいわいがやがやで大変楽しく、学園祭の準備のようでした。その辺りは、おかゆさんの後書きにちょっと書いてあります。制作が終わるのが本当に寂しく残念に思えるほどでした。創作活動は孤独になりがちでしたが、この作品に携われたというのは、私の大きな財産です。参加してくださった7人のライターの皆さんと、総務担当のとくむさん、絵師のきりかさんには、改めて最大級のお礼を申し上げます。

未プレイの方は、是非プレイしてみてください。私が関わった作品の中でも、かなりの自信作です(この次の合作ノベル「ななつぼし」もお薦めですが)。じっくり遊べば8時間くらいはたっぷり楽しめます。全8人のライターの個性豊かな物語を、楽しんでみてください。
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