第57回/稲妻教師へ捧げる三部作 - 女教師・美喜シリーズ三部作(Project Lips) - コメディ
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第57回/稲妻教師へ捧げる三部作 - 女教師・美喜シリーズ三部作(Project Lips)

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女教師・美喜シリーズ三部作

女教師・美喜シリーズ三部作■制作者/Project Lips(ダウンロード
■容量/2.2MB、3.1MB、3.2MB

新人教師荘厳寺美喜が配属されたのは、超名門校吉槌(きっつい)学園。規則が厳しい事で有名なこの学園は、配属された新人の多くが規則違反で解雇となり、新人の生存率はわずか1%と言う。そんな学園に渦巻く陰謀を美喜が暴いていく、短編ノベル三部作。

ここが○

  • 派手に動きまくる、影絵によるアニメーション。
  • 荒唐無稽なバカゲーかと思いきや、意外とまともなストーリー。
  • 短編ながら、よく作り込まれたシステム面。

ここが×

  • ギャグの切れ味に、今ひとつノリが乏しい。
  • 分岐すると言うよりは、選択肢を外すと即バッドエンド。
  • キャラの名前がなんだか投げやり。

■稲妻教師へ捧げる三部作

以前Vectorに三部作の短編ノベルとして有名な作品が公開されてました(「ふりーむ!」では今も公開中)。「君の瞳にサンダーボルト殺人事件」「バナナの皮」「君のハートにファイアーボール伝説」の言わずと知れた「サンダーボルト三部作」。プレイされた事がある方も多いでしょう。私もプレイしてました。

が、レビューに載せていなかったのは、あまりに荒唐無稽すぎと言うか、「何が何だか分からなかった」と言いますか(苦笑)。確かにアニメーションなどはよくできており、笑えるところもあったのですが、終わった後「……で?」と言う気分に(苦笑)。そんな訳で、有名作ですが取り上げてなかったのです。

この作品は、そんなサンダーボルト三部作に影響を受けた作者さんの作品です。主人公が教師(こちらは女性ですが)、シルエットの派手なアニメーション、荒唐無稽な展開と言った辺りは共通。最終奥義も、何だか「キッ○カットブレイカー」っぽいです(笑)。しかし、全体を通じて何だか意味不明だった「サンダーボルト三部作」と比べると、こちらは(一応)筋の通ったストーリーがあります。

個人的に気に入ったのは、サンダーボルト三部作をも上回るほどの妙な影絵アクション。影絵の選択も良いですね。ジェンダーの変なポーズや突進は、結構笑えます。やはり、この作者さんの吉里吉里のスクリプトの使いこなしようは、かなりのものですね。吉里吉里ではなく、NScripterを使われてるんだったら、色々教えを乞いたいくらいです。

さて、サンダーボルトが「何だか不条理なキャラ」で笑いを取ろうとしているのに対し、こちらはアクションで笑いを取る正攻法。ただ、それが一部ハマりきれてないというか、はじけきれてない点があると言う印象を受けました。クラスきっての真面目な委員長が、必死にみんなを笑わせようとしていると言う感じで。あと、ギャグが自然に流れてないんですね。何て言うか、「ここで笑わせようとしてるぞ」ってのが見えてしまうと言うか。分岐も、間違うと即終了の「Kanoso」タイプ(←分かるかそんな説明で(笑))。もっとも、それはサンダーボルトも同じですが…。もっと凝った分岐になっていればと惜しまれます。

作者さんは「Twinkle Little Star」「Green Growth」を作られた方です。その2作では、丁寧に綴られた筆致と真面目に作られた物語に好感を持ちました。なので、この作者さんは本質的にシリアスな話向きの方なのかなあ、などと。サンダーボルトと比べると、荒唐無稽な中にもちゃんと筋の通ったストーリーがある辺り、この作者さんの物語作りの力を感じさせますし、短編ギャグより、この作者さんはやはり中編以上のシリアスな作品で力を発揮できるんじゃないかと、私は思いました。

レビューを書くにあたって、この作品と、作者さんが影響されたと言うサンダーボルト三部作を改めてプレイし直してみました。コメディ自体が苦手で、サンターボルトでほとんど笑えなかった私としては、どちらを取るかと言われれば、物語性の強いこちらを取りたいです。

この両作は一見似てはいますが、印象は大分異なります。サンダーボルト三部作で「何だったんだ?」とイマイチな感想を持った方はこちらをプレイしてみると良いでしょう。逆にこの作品で「もうちょっとはじけて欲しいなあ」と思われた方は、サンダーボルトが肌に合うかも知れません。容量も小さいですし、軽い気持ちでプレイしてみればどちらも楽しめるはずです。

それにしても、よくよく考えてみれば主人公である美喜はほとんど何もしてない事に、プレイし終わってから気付きました(笑)。ジェンダーよ永遠なれ(笑)。
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