第583回/学校お化けはそこにいる - 十三階段の花子さん(BLUE AZAREA) - アクション・ドラマ
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第583回/学校お化けはそこにいる - 十三階段の花子さん(BLUE AZAREA)

アクション・ドラマ
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十三階段の花子さん

十三階段の花子さん■制作者/BLUE AZAREA(ダウンロード
■ジャンル/学校お化けの化け物退治ノベル
■プレイ時間/40分

山奥の小さく古い小学校に、学校お化けとして赴任してきたキザハシ。彼女を出迎えたのは、先輩お化けのメアリと、オハナだった。3人は楽しく親交を深めるのだが、突然降り出した雷雨で、校庭の古い木に雷が落ちる。それを見に行った3人だが、そこから大変な事件に巻き込まれる事に。3人の学校お化けが、お化けならではの能力で巨大な敵に立ち向かう。

ここが○

  • 3人の学校お化けが可愛く個性的。
  • 「ななしのおろち」シリーズ譲りの戦闘シーン。
  • 短編だが凝った演出。

ここが×

  • 敵の正体などが不明なままで、少々すっきりしない。
  • 立ち絵が変わる際に結構時間がかかる。
  • 立ち絵が設定に合ってないような。

■学校お化けはそこにいる

ななしのおろち」シリーズの作者さんの別シリーズです。別シリーズなのですが、コメディホラーという独特の雰囲気は共通です。こちらはよりコメディ、アクション寄りで、ホラーという感じではあまりありません。この作品の登場人物が出てくる掌編を先にご紹介したのですが、やはり本編もプレイしておかないと、という訳で、この度プレイしてみました。

舞台は山奥の小さな小学校。この小学校、「ななしのおろち」でも舞台になっていた記憶があるので、もしかしたら繋がりがあるのかも、などと思いながら読んでいました(「ななし」では廃校だったような気がするので、過去の話とか?)。最初に登場するキザハシは、「十三階段」。「ななし」の十三階段とは関係はなさそうです(追記/「ななし」とは関係ない別世界なんだそうです)。彼女は、お化け学校を卒業し、晴れて学校お化けとしてこの小学校に赴任してきたのでした。

十三階段の花子さんそこでキザハシが出会ったのは、先輩お化けであるメアリ(メリーさんの電話)、それにオハナ(赤マント)。3人ともお化けのはずで、実際元になった怪談は結構怖いはずなのですが、3人のやり取りを見ていると、微塵も怖さを感じさせません(笑)。のんびりお化けノベルという、何とも今までにないジャンルです。前半は、3人の他愛のないやり取りで、のほほんと話が進んでいきます。

そして中盤で事件が起こり、「ななし」でもお馴染みの戦闘シーンに突入。戦闘シーンでは、登場キャラ達がそれぞれの能力を駆使し、巨大な敵に立ち向かっていく描写も、「ななし」シリーズ同様で、会話シーンも適度に挟み、テンポの良いアクションが楽しめます。3人のお化けの能力が、しっかり元の怪談のネタを活かして、しかも3人がそれぞれ攻撃型、防御型、支援型とバラエティ豊かなのも面白いです。

再三「ななしのおろち」の名前を出しますが、「ななし」シリーズに比べると、前半から色々伏線を張っておき、それが途中で弾けてついに戦闘に入る、という感じではありません(少し伏線は張られているのですが、戦闘に対する伏線ではないので)。いきなり戦闘に巻き込まれる感じで、しかも敵キャラが何故生まれたのかなどの説明がないため、ちょっと唐突な印象は否めません。短編ですし、続編を考えて作られたようなところも見受けられますから、そこは続編で、という事なのかも知れませんね。

この作品、「ななし」シリーズ同様に演出がとても凝っています。しかもうるさくない範囲ですので、とても効果的に物語を盛り上げてくれていると思いました。ただ、登場人物達の立ち絵の表情が変わる際の時間がちょっと長く、その度にウェイトがかかるように感じられるのは、少しストレスになるかなと思いました。特に前半は、3人の会話で頻繁に表情が変わりますので、もう少しきびきびとした動作でも良かったかも知れません。

プレイしてみると、「ななしのおろち」から、「1人1人では勝てなくても、知恵を絞って強大な敵を打ち破る」という、一番美味しい要素を取り出してみた作品という感じを受けました。戦闘シーンをとってみると、思わぬ展開や、3人の協力プレイ、そして二段落ちなど、「ななし」シリーズの戦闘の面白さのエッセンスを十分堪能できる内容だったと思います。残された謎などは、続編のお楽しみにとっておくとしましょう。

なお、ちょっと気になったのが、立ち絵とキャラ設定が合っていないところです。キザハシは背が高く、逆にメアリはキザハシに抱きかかえてもらわないといけない場面があるくらい背が低いという設定なのですが、立ち絵だと全員ほとんど同じ身長に見えます。まあ些細な点ではありますが……。

短編のアクションものとしては、しっかり起承転結がついており、十分に楽しめます。この長さでこのジャンルで、ちゃんと流れを作るというのは大変難しいですから、流石に作り慣れたものだなと感心しました。ツールはLive Makerで、選択肢はありません。プレイ時間は40分くらいでしょう。「ななし」シリーズに比べてもホラー要素はほとんどないですから、ホラーが苦手な方でも安心です。肩の力を抜いて楽しんでください。
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