第597回/人生賭けてフリースロー - ラブリバウンド(Criterion) - アクション・ドラマ
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第597回/人生賭けてフリースロー - ラブリバウンド(Criterion)

アクション・ドラマ
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ラブリバウンド

ラブリバウンド準推薦
■制作者/Criterion(ダウンロード
■ジャンル/バスケ青春アクションノベル
■プレイ時間/3時間

主人公の麦丘万備は、千秋楽学園高校の新入生。この高校は元々女子高だったが、最近共学になった。万備は女子バスケ部のマネージャーとして入部したいのだが、女子バスケ部の面々は曲者揃い。特に部長で、世界的企業の令嬢である合掌院恵理は頑なに万備を頑なに拒む。万備は果たして女子バスケ部に入部を許されるのか。型破りな学園アクション物語。

ここが○

  • 後半の展開が物凄すぎる。
  • 超個性的なキャラクター達。
  • ヒロイン恵理の変化の様子がいい。

ここが×

  • 極端過ぎるキャラクター達。
  • なのに文章がくどくて、途中で胃にもたれる。
  • あまりに唐突な終わり方。

■人生賭けてフリースロー

前回の「追憶の向こう側」に続いて二本連続で学園もの。しかもどちらも部活がバスケットボール部です。そしてこの作品もキャラクターが超個性的。個性的を通り越して、頭のネジが吹っ飛んでいるような方もいらっしゃいまして、読みながら若干距離を置きたくなったりもしましたが(笑)、とにかく個性的な事は無類です。そして後半の展開の物凄い事にも驚かされました。

主人公の麦丘万備(むぎおかかずみな、と読む。この作品は、キャラの名前が誰も彼も読みにく過ぎる!)は、千秋楽学園高校の新入生です。女子バスケ部のマネージャーになりたいと願っているのですが、何せ女子バスケ部のメンバーと来たら、男嫌いの暴力女だとか、歩きながら着替える露出狂とか、怪しげな占い師とか、とにかく癖のある面々ばかり。更に、部長の合掌院恵理には入部を一発で拒まれる始末。

ラブリバウンドそんな訳で、学園ものとして進んでいくのかと思いきや、後半から物語はとんでもない展開に。大事な試合の前日に、恵理は父親から突然のカナダ留学を言い渡され、試合に出られなくなります。合掌院邸に忍び込む万備でしたが、そこには……。ここから先はご自分の目でご確認ください。学園もののはずが、あまりに明後日の方向を向いた展開に、目が点になる事間違いなしです。

前半は、正直言ってちょっと展開が緩く、しかも極端過ぎるキャラクターが、くどくどと芝居掛かった文章で一人称で語るため、胃にもたれます(三人称の箇所もあります)。キャラが重く、文章まで重いのに加え(文章力自体は高いと思いますが、「永延と」とか「的を得る」というよくある誤用をしているのは気になりました)、展開も緩やかなため、ちょっと疲れるところがあります。キャラが重い(個性的過ぎる)時は、表現は軽めにした方がいいように思います。やたらラッキースケベ的展開があるのも、それを助長しているように思いました(あれをラッキーと言えるかどうかは謎ですが(笑))。

また、何の前触れも無く、突如一人称のキャラクターが変わったりするのです。これは本当に面食らいました。そういう意味で、文章や表現など、全般にこってりし過ぎているところがあります。キャラクターにしても、桜や響希など、前半ではいかにも重要人物そうなのに、途中から完全に消えていたり、キャラクターの取り扱いにおいて、バランスが不良なところが見られます。

が、後半の展開は一見の価値があります。ある意味めちゃくちゃな展開とも言えるのですが、非常に緊迫感を保ったまま読ませてくれるパワーは大したものです。意外な黒幕が明らかになった時には、驚かされました。そして、その勢いのまま試合シーンに突入という流れは実に見事です。この終盤の盛り上がりだけでも必見だと思います。

ただ、そこで終わっていれば綺麗だったのですが(一部明らかになっていない謎はあるにせよ)、そこからもう少し物語が続くのです。いきなり新しい登場人物が現れ、新たな謎と新事実が明らかになり、唐突に終わってしまいます。最初私は、何かのバグなのかと思ったほどです(笑)。続編の予告もあった事から、続編で全ての謎が明らかになるのかも知れませんが、少し手前で切っておけば凄く綺麗な終わり方だったのに、とそこは少し残念に思いました。

上で書いたように、個性的過ぎるキャラクターに、重めの文章が重なって、中盤までは結構しんどいのですが、中盤からのメインヒロインである恵理の変化の様子は見応えがあります。中盤から一気に面白くなってきますので、どうぞ序盤で投げないようにしてください。私としては、桜と響希がヒロインだと思っていたので、そういう意味でも中盤からは驚かされたのですが(笑)。

ツールはティラノスクリプトなのですが、ティラノらしい(?)不具合に見舞われました。読了した後、冒頭の確認のために再度プレイしようと思ってタイトル画面に戻り、最初からプレイしようとすると、フリーズ。一度終了してまた試みてもやはり同じ。何度やっても再開できないので、Windowsを再起動する羽目に。まあ、ティラノはどんな不具合が起きてももはや驚きませんが、もう少し何とかならないでしょうか(せめて、鬼のように長い起動時間だけでも……)。

選択肢のない一本道で、プレイ時間は3時間くらいです。バックログが少々読みにくい(特に、一番直前の文章が表示される最下部が、フレームと重なって非常に読み辛い)ですので、気を付けてください。難点も抱えているのですが、それを凌駕するパワーを持った作品だと思います。完結していないので取り上げるのを迷いましたが、単体でもある程度まとまったところまでストーリーが進んでいるので、レビューを書くことにしました。後半の超展開に驚いてください。
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