掌編ミニレビュー第15回 - メンヘラビット/安楽木さんは席についた ―消えた一億円の謎―/安楽木さんは席についた ―暗号の指し示す場所― - 掌編ミニレビュー
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掌編ミニレビュー第15回 - メンヘラビット/安楽木さんは席についた ―消えた一億円の謎―/安楽木さんは席についた ―暗号の指し示す場所―

掌編ミニレビュー
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43. メンヘラビット

メンヘラビット■制作者/弐人(ダウンロード
■ジャンル/ナンセンス・不条理
■ツール/RPGツクールMV


画像からは想像もつきませんが、ナンセンスというか、ブラックなマルチエンドのメンヘラノベルです。ウツギとツツムは姉弟ですが、姉のウツギはとある出来事が元で心を病んでしまい、引きこもり気味。自傷行為も繰り返しています。そんなウツギをいつも支えるツツム。と書くとなんだかいい話のようですが、それは罠です(笑)。

この作品は、バッドエンドが6つにトゥルーエンドの、合計7つのエンドがあるのですが、バッドエンドがどれもこれも凄い展開です。結構グロテスクな表現もあるので、もしかしたら苦手な人もあるかも知れません。ですが、描写がさっぱりとしていますし、何より姉を気遣っている風を装いつつ、姉が死んでも全く動じないツツムが、この上なくシュールです(笑)。トゥルーエンドがまたブラック。グラフィックスはドット絵風ですが、これがまた味わい深い。

全部のエンディングを見ると、充実したおまけモードが出現します。いわゆる一発死タイプですので、攻略は難しくありませんが、この作品にはセーブやバックログという機能がありません。まあ、バッドエンドになると直前からやり直させてくれますし、選択肢もどちらが正解かはなんとなく分かると思いますので、難易度は高くありません。真面目な作品の合間にこういう作品をプレイすると、案外ストレス解消になるかも知れません?

44. 安楽木さんは席についた ―消えた一億円の謎―

安楽木さんは席についた ―消えた一億円の謎―■制作者/莞爾の草(プレイする
■ジャンル/ミステリー・サスペンス
■ツール/ティラノスクリプト


掌編ミステリーです。いわゆる安楽椅子探偵ものですね。主人公の名前が「安楽木奇子」が、そのまま「安楽椅子」ですし。この主人公は「安楽木奇人」というペンネームで活動する、駆け出しですが実力のある女流作家。ある日彼女の元に、叔父の徳田が「金庫から1億円が消えた」と相談に来ます。徳田の話だけで、犯人を当てるという、掌編ながらなかなか本格的なミステリーです。

犯人当てのパートは、間違えても何らペナルティがありませんので、適当に選んでいてもそのうち正解にたどり着きます。間違えた時の奇子の反応や助手の和渡とのやり取りが面白いので、すぐに正解を選ばず、是非全部の選択肢を選んでみてください。こういう遊び心はいいですね。

難易度も決して高くはなく、消去法で行けば自然に犯人が分かるはずです。よしんば分からなくても、選択肢を適当に選んでおけば、あとは奇子が解決してくれます(笑)。全体の雰囲気はシリアスながら、キャラクターのやり取りが軽妙で、軽く読める短編ミステリーです。オチもなかなか決まっています。文章もくどくない範囲で凝っており、手軽に謎解きの醍醐味を味わえる作品です。

45 安楽木さんは席についた ―暗号の指し示す場所―

安楽木さんは席についた ―暗号の指し示す場所―■制作者/莞爾の草(プレイする
■ジャンル/ミステリー・サスペンス
■ツール/ティラノスクリプト


上の作品の続編。奇子と和渡のやり取りはこの作品でも健在。今回はタイトルからもお分かりの通り、暗号解読がテーマ。依頼人はサクラテレビのプロデューサーである鬼原。日本有数の不動産会社の会長を母に持つ彼ですが、その会長は今危篤で、遺産の隠し場所を暗号にし、解読出来た者を次期会長として認めるとのこと。その暗号解読を、奇子に依頼してきたという訳です。

今回も、短いながらも適度な難易度の謎解きが楽しめます。ただ、気付かない人は気付きにくいかも知れません(前作よりは易しいような気がするのですが)。それでも、前作同様、推理シーンでは選択肢を間違えても何も起こりませんので、分からなければ総当たりで選んでいれば、そのうち答えに行き着きます。

そして、ラストにまでちょっとした仕掛けがしてあります。前半のちょっとした描写とも絡めた、予想外のオチに感心しました。前作もオチが決まっていましたが、この作者さんは短編の落とし方を実に心得ているなと思わされます。このシリーズ、続きが出たらぜひまたプレイしてみたいですね。ミステリーを普段読まない方でも楽しめると思いますよ。
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