第74回/とにかく「熱い」青春ノベル - 桜日和(あおぞら幼稚園) - 学園・青春
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第74回/とにかく「熱い」青春ノベル - 桜日和(あおぞら幼稚園)

学園・青春
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桜日和

桜日和■制作者/あおぞら幼稚園(ダウンロード
■容量/38.6MB

神崎祐志郎は、幼い頃の夢を叶えるべく、いよいよ教育実習に臨む事になった教師見習い。赴任先の学校で出会う、優しい先輩教師、個性的な生徒達、そして渦巻く陰謀。果たして、祐志郎は熱血指導で生徒達の心をつかむ事が出来るのか。ほぼ一本道、「熱い」という言葉がぴったりの、青春ノベル。

ここが○

  • 登場人物は善人ばかりなので、安心して読める。
  • とにかく主人公が「熱い」。
  • 立ち絵が可愛い。ストーリーもイベント盛りだくさん。

ここが×

  • 文章はやはり変わらず微妙。シナリオも、詰め込みすぎて散漫になった感あり。
  • 選曲センスも変わらず微妙。
  • 一部キャラの名前が分かりにくい。そして強引なまとめ方も変わらず。

■とにかく「熱い」青春ノベル

とにかく、パワーと勢いにいつも圧倒される「あおぞら幼稚園」の新作。今年最初にご紹介は「桜日和」です。この短い期間にこれだけ作品をリリースするその創作意欲には、驚かされます。

さて、「おにあい」「Friend & solitude」では、その独特のというか、味のある画風(苦笑)が特徴だったんですが、今作を始めて驚かされるのは、その立ち絵のクオリティ。これはフリーのノベルゲームの中でも、かなり高い方に入るのではないでしょうか? 立ち絵を誰かに依頼されたのだと思いますが、内容にもよくマッチしている感じで、この立ち絵の採用は大成功だと思います。もっとも、以前までの独特の絵も、実はそんなに嫌いじゃなかったりするんですけどね(笑)。

今作の舞台は高校(とは明記されてないけど、恐らく高校でしょう)の、正統派青春ノベル。舞台が高校という作品は、社会人にはどうにも感情移入が難しかったりするんですが、主人公が教育実習生で、かつむやみやたらに「熱い」奴なんで、結構感情移入できました。まあストーリーが都合良すぎと感じなくもないんですが(笑)、基本的には、こう言う「善人ばかりが登場し、最後に正義が勝つ」お話は、結構好きです。

ただし、色々な要素をあれこれ詰め込みすぎている感は、ちょっとぬぐえません。幼なじみの少女との描写も中途半端な感じですし、色々な事件をあまりに盛り込みすぎて、まとまりきれていないきらいがあります。登場キャラが直情径行に走る傾向も相変わらず(笑)。登場キャラの1人が、いきなり友人を体育倉庫に閉じ込めてしまいますし(爆)。キャラメイク自体は悪くないと思いますので、そこら辺りもうちょっとキャラの描写を繊細にして欲しい気がしました。

ヒロインは2人。とは言え、選択肢はラスト近くに1つ出るだけで、その選択肢の結果だけでどちらのヒロインとのエンディングになるかが決まります。ある意味、とても経済的と言えなくもないのですが(笑)、せっかくヒロインが2人いるんですから、もうちょっと分岐を作って、それぞれのヒロイン独自のエピソードなんかも読んでみたかったですね。個人的には、葉月さん(だっけ? 気が強くて髪が長い子です)とのエンディングも欲しかったような。そして、キャラ自体は悪くないですが、メインの3人は全員名前が平仮名な上、よく似ているので、ちょっと分かり辛かったです(まりもとみなもと、あと誰だっけ?)。

難点としては、音楽。フリーの素材のようなんですが、選曲とか場面場面における曲の使い方がちょっと……。フリーの音楽素材で素晴らしい曲はたくさんありますし、今回グラフィックスは飛躍的に良くなったのですし、次回作では音楽にもより期待したいですね。全てフリーの音楽素材を使用していても、「ハーバーランドでつかまえて」「ゆうとっぷ」などは、選曲と使いどころが良く、凄く音楽が印象的な作品になっていますし、作者さんの次回作を楽しみに待ちたいと思います。

この作者さんの作品をやっていると、「熱い」主人公同様、「熱さ」を感じますね。小賢しい技に走らず、これからも「熱い」作品を期待しています。前作を楽しめた方なら楽しめる作品です。プレイ時間は2時間程度。細かい粗にはあえて目をつぶり、熱い主人公同様、突っ走るつもりで最後まで読み切ってしまいましょう。
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